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設置したくせに、1つも作品が無いというのも何なので。

第一弾テーマは『親子』でやることに。
まじ快熱上昇中につき、とか言うよりは、
むしろコナン55巻の初代話が頭から離れない、と(笑)

さて。そんな動機説明はその位にして。
親子テーマの第一弾、
日記内自己満足気まぐれプチ小説(長)第一弾。
まじ快フィーバーというわけで、まじ快ネタで。
登場キャラは、快斗と盗一さん。

元は『アタシの子供が一番!』なんですが、
人称変化・子供→父・母に変更可。なので、こっち採用。
…いや、単に工藤親子話が上手く書けなかっただけですが。

お題配布元:ラフライフ
『親子お題:1.オレの父さんが1番!(アタシの子供が一番!)』

 ――オレの父さんが1番!

 大きな声で、そんなことを叫んだものだから、周りにいた人間は
手を止めて反射的に、声のした方を振り返った。
全員の目線の先にいたのは、同じ年格好をした、少年二人。
両者ともが、いがみ合うように睨み合っているのを、
その場の人間は驚いたように見つめた。

 他人が見ているということに、全く気付いていないらしい二人は
その場でそのままケンカ腰の口調で言い争っている。
周りの人間は、止めようか、止めまいか考えあぐねている様子で口々に話し出す。
ざわついた会場内に、ピシャリと鋭い声が響いた。

「コラ、快斗!」

 その声に、少年の一人がピタリと黙り込み、声の主の方へ目を向ける。
反応したのは、最初に大声を出した方の少年で、
声の主と目が合うと、ばつが悪そうに視線を逸らす。
ツカツカと、白のタキシードに身を包んだ男が歩み出て来て、
かがみこんで、その少年の両肩を掴むと、強制的に自分の方を向かせた。

「『大人しくしてる』というから、ココに連れて来たんだぞ?」

「だって……!」

 抗議をしようとして、目が合うと、何を思ったのか口をつぐみ、
不満そうに、先程まで言い争っていた少年の方を無言で睨んだ。
睨まれた方の少年は、それに気付くと、
快斗にベェ!と舌を出して、自分の親元へと駆けて行った。

「あっ!――待てよっ!」

 予想外の出来事に、慌てて後を追おうとして、自分の腕を掴まれる。

「止めなさい、快斗」

 少し怒ったように言われ、一瞬ビクッと体を震わせたが、
口を一文字に曲げて、真っ直ぐ自分の父親を見て言い放った。

「……嫌だ!!」

 これでもか、と言わんばかりにそう怒鳴ると同時に、
勢いよく腕を振り、掴まれた手を振りほどいてそのまま走り出す。

「快斗!!」

 父親の制止の言葉すら耳を貸さず、
一目散に、逃げて行った少年の方へ駆けて行く。
しかし、いくら全力疾走と言っても、大人が走れば直ぐに追いつくスピードだ。
案の定、目的の人物の元へ辿り着く前に、父親に捕まえられた。

「――離せよ!」

 簡単に逃げられないようにと、抱えあげられた快斗は、
盗一の腕の中で、何とかそこから逃れようともがきだす。

「ああ。離してやるさ。もう暴れないって言うんならな」

「だって、アイツ――」

「手は人を指すためにあるんじゃないぞ。
 人を楽しませるために、授けられたものだ」

 そう言われて、快斗は不満そうに逃げた少年を指していた手を下ろす。
しかし、それでは気が治まらないらしく、抗議を続けた。

「――でもアイツ、オヤジの事『大したことも出来ないくせに
 有名になっていい気になってるだけのマジシャン』って言ったんだぜ!
 オレが、花出すマジックしか出来ない、知らないからって……
 アイツはそれ以外にトランプマジックだって教えてもらったのに、
 オレが出来ないのは、それ以外教えれるのがないからだって!」

 本人に悪気はないだろうが、会場内へ聞こえるほどの声で言うものだから、
それを聞いた周りの人間は、自然と非難の目を逃げた少年の方へ向ける。
今回、快斗達がいるこの会場は、日本中のマジシャンを集めた、言わば親睦会。
同業者であれば、盗一の実力は如何なるものか分かっているが故に、
参加者達も、快斗の言葉に嘘はないと思ったらしい。

「そうか」

 快斗の言葉に、そう呟いただけで、盗一は快斗を抱えたまま、
逃げた少年の親の方へと歩いて行った。
その様子に怖さを感じたのか、少年の方は親の後ろへと隠れる。

「申し訳ありません、お騒がせしてしまって」

 深々と頭を下げる盗一に、相手の方が慌ててそれより深く頭を下げた。

「そんな!とんでもない!
 こちらこそ、息子が大変失礼なことを――ホラ、謝りなさい!」

 そう言って、無理矢理息子を自分の前方へと引っ張り出す。
プゥと頬を膨らませて、不満そうな表情をしているが、
盗一と目が合うと、パッと慌てて目を逸らす。

「コラッ!」

 その態度を目ざとく見つけた父親が息子を叱るが、盗一がその手を止めた。

「いえ、構いません。貴方が実に誇らしい存在なのでしょう。
 その年で親を誇りに思えるのは素晴らしいことですし、
 今回は、私に免じて許してあげて下さい」

「し、しかし……」

 納得できないらしい父親に、盗一は笑みを見せてから、
後ろを振り向き、会場全体へ呼びかけた。

「息子がお騒がせしまして、申し訳ありません。
 お詫びとして、僭越ながら私の方から
 簡単なマジックショーをさせていただこうと思います」

 この言葉に、会場内が歓声と拍手に包まれる。
それを受けてか、盗一は快斗をその場に下ろすと、ステージへと向かって行く。
その姿を見て、快斗が悔しそうな様子で叫ぶ。

「なぁ!別にオレ、謝るようなこと何もしてねーよ!」

 悲痛な叫びとも聞こえるその言い方に、盗一は優しい笑みを向ける。

「ああ。分かっているさ。
 これは、理由を知らず怒鳴ったお詫びと、
 私が一番のマジシャンと言ってくれた、快斗へのお礼のマジックだよ」

 そう言いながら、また快斗を持ち上げると、
今度はそのままでステージへと上がって行った。

******************************************
何でしょう。日記の一環、みたいな感じで小説書くのは照れますね(笑)
工藤親子が失敗したので、黒羽親子。盗一さんの特徴掴めてないくせに
何でこう、この二人の話は、書いて行ってたらどうにかなるんでしょうか?

快斗はパパっ子だと思うので、まあこんなこともあるかなーと。 
盗一さんは、快斗のすること怒っても直ぐ普通に戻ってそうな
イメージがあるので、あんな盗一さんの行動になってます。

因みに。快斗のバラ出しマジックは、
個人的には初めて覚えたマジックだと思ってます。
で。まだこの頃は、花出ししか知らなかった、という勝手な妄想(笑)

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